東京高等裁判所 昭和53年(行ケ)19号 判決
被告指定代理人は「原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。」との判決を求め、「原告訴訟代理人の主張する請求原因事実はすべて認める。」と述べた。
右争いない事実によれば、原告の本訴請求は理由があるから認容する。
〔編註〕 本件における請求原因は左のとおりである。
原告は特許庁に対し、昭和四八年二月七日、名称を「屋根板構造」とする考案につき実用新案登録出願をしたが、同五二年四月二三日拒絶査定があり、その謄本は同年七月六日原告に送達された。そこで原告は昭和五二年八月三日審判の請求をしたところ、同年審判第一〇〇七二号事件として、同五二年一一月一七日、請求却下の審決があり、その謄本は同五三年一月二五日原告に送達された。ところで、その審決の理由は、本件拒絶査定の謄本送達が昭和五二年六月八日であるから、本件審判請求は査定の送達を受けた日から三〇日以内とする法定期間を経過した後の不適法な請求であつてその欠缺は補正することができないものであるとする。
しかしながら本件拒絶査定の謄本は前述のとおり昭和五二年七月六日であり、原告は決定期間内である同年八月三日に審判請求したものであつて、審判請求は適法である。審決は明かに事実認定を誤つたものであり、違法であつて取消されねばならない。